ソルフェージュの重要性
私の教室では、レッスン時間の中の数分間はソルフェージュに充てる事にしています。(そうなさっている先生は、沢山いらっしゃると思いますが)
呉 暁先生の「4才のリズムとソルフェージュ」に始まり、そのシリーズを使っています。
音符も大きく書いてあり、歌の方は、はじめは五線ではなく、一本の線で書かれており、大変読みやすく、子供達も、自信を持って、リズムを大きな声で読みながら打ったり、譜を読みながら短いフレーズを歌ったりしています。
又、はじめての生徒さんと出会った時は、ご挨拶がてらこの本の導入もかねて、自己紹介や好きな食べ物など、コミュニケーション的な会話にリズムをつけながら手を叩きながら話すと、とても盛り上がります。(ソルフェージュに割り当てている時間の中でです。)
楽しみながらリズム感を養って行く結果、嬉しい事に、リズム感がイマイチという生徒さんは、一人もいません!
呉 暁先生は、著書「練習しないで上達する導入期のピアノ指導」の中で、『4〜5歳から、リズムをパターンとして認識させる、五線上の音の並び方や位置を読み取る譜読みは6歳から重視する』そして、6〜10歳の間に読譜力をつけるのがよい、と述べています。
楽譜を自分で読む力がつくことは、レッスン継続の意識を左右するものとも述べられております。
また、ピュイグ・ロジェ先生の著書「ある「完全な音楽家」の肖像」(これは大変な名著なのでいずれ又ご紹介します)では、
「リズムをまず身につけることが重要なのは、リズム感がたんに机上にとどまらないためではなく、めいめいが身体中で、筋肉で、そして反射神経で強く感じなければならないからです。リズム感が早く身に付けば身に付く程、それは子供とともに成長していきます。」と述べられております。
日本人は、農耕民族であり、狩猟(騎馬)民族であるヨーロッパの曲を演奏するには、3拍子系や6拍子、複合拍子など、身体に入りこめていないリズム感が存在します。
音楽の3要素は、リズム・メロディー・ハーモニーですので、大切なリズム感、養いたいものですね!