無理しない弾き方、生き方
先日、音楽ライターの山本美芽先生から、お見舞いのお電話を頂いた際、ふとした事から、先生が月曜に行かれたという、古屋晋一さん(「ピアニストの脳を科学する」の著者)のセミナーの話題に話が及びました。
難しすぎる曲は、手の形にも無理がたたるし、やはり負担がありずぎても結局は上達しないとの事。
いつも私が、師匠から、難しすぎる曲を選ばない様に言われている裏付けともなり、合点が行き、腑に落ちたのが印象的でした。
先日、音楽ライターの山本美芽先生から、お見舞いのお電話を頂いた際、ふとした事から、先生が月曜に行かれたという、古屋晋一さん(「ピアニストの脳を科学する」の著者)のセミナーの話題に話が及びました。
難しすぎる曲は、手の形にも無理がたたるし、やはり負担がありずぎても結局は上達しないとの事。
いつも私が、師匠から、難しすぎる曲を選ばない様に言われている裏付けともなり、合点が行き、腑に落ちたのが印象的でした。
8月2日から4日まで、私の母校である、武蔵野音大の社会人講習に行って来ました。
丁度、大学受験の夏期講習と日程が重なったため、自分の生徒さんが受講する付き添い(??)も兼ねて、ちょうど良いかと思ったのです。たまに行きます。
この正門は、「のだめカンタービレ」の正門の絵のモデルとなっています。
ちなみに、校訓は「礼儀、清潔、時間厳守」!
綺麗になった江古田の駅に、ガラガラを引っ張って降り立つと、生徒さんにばったり!
学校まで案内して、正門で記念撮影♪
翌日も、レッスンの報告を受けながら、ショパンの銅像の前で。
肝心の、自分のレッスンのお話は、バルカローレの驚くべき目から鱗の解釈をお聞きして、久々のレッスンに、自分の足りない所だらけで、3日目の帰り足などは、呆然としました。
中1日は、授業の合間や夜、集中して練習をしたものの、自分が既に「知っている」とか「わかっている」筈のことが「出来て」いなかったことに気づかされました。
『良薬は、口に苦し』ではないですが、やっぱり、漫然と弾いていたのではだめなんですね…。
門外不出として大切にしまって置きたい、素晴らしいレッスンでした。先生のお言葉は、宝です。
普通の授業の方は、ショパンエチュードや、バッハ平均律の指導法や、小学生のためのピアノ指導法が中心。
学校を改築する為、9月には入間校舎に移ってしまうという楽器博物館の、楽器学の授業が面白かったです。
小学生の指導法については、もっと新しさがあった方が良いのに…というのが、率直な感想です。
いよいよ改築になる、江古田校舎。
感慨深く、銅像やベートーヴェンホール(これだけは、残るそうです)や、懐かしいレッスン室瑓を目に焼き付けました。
愛校心高まる最終日、演奏会が終わって中庭に戻ったその時、武蔵野音大の音楽教室でソルフェージュの講師をなさっている、小林未佳さんに、ばったりお会いしました!音教の軽井沢合宿の帰りだったとか♪
創立者の福井直秋先生の銅像の前で!
若いのに優秀な未佳先生とは、FBや、セミナー、研究会でお友達です♪
プライべートの幸せ話をお聞きしながら、ハッピーのお裾分けを頂いた気分で、講習会は終了しました。
しょうこ先生の発表会に移動する予定で前日までおりましたが、夕方までかかった為、しょうこ先生にお願いした転校したHちゃんの演奏も、ママとの連弾も間に合いそうになく、この度は、お伺い出来ず、ごめんなさい!
必ず今後、機会を作って、演奏を聴きに行きますね。
ウイークリーマンションに泊まりながらの大変有意義な、青春を回顧する3日間でした。
それにしても暑かったです。
バスティン系の先生のセミナーの折などに、生徒さんと同じイスに半分座り、後ろから指の状態をサポートする方法を、これまで何度か拝見して来ました。
音の葉研究会でも、永瀬まゆみ先生が、実際にやって見せて下さったのを拝見して、先月から導入してみました所、かなり効果を奏しています。
指の関節を支えたり、弾く時の感覚を教えるのは、口で言うだけでなく、実際に手を取って教えるのが、一番良いとのこと。
私が感じた、もう一つの利点は、この体勢は、幼い生徒さんを、後ろからだっこしている様な感じなので、生徒さんは、ふんわり安心感からか、すっかり心地良さそうにしているという事です。
一緒に弾いてみた後、スラスラ弾けてしまうのです!
心地よさが、ピアノの弾き方の習得にも繋がるなら、こんな良い事はないと思いました。
昨日の午前中は、永瀬まゆみ先生の「音の葉研究会」の発足式でした。
38名の会員の中に入れて頂き、少し緊張して大宮に向かいました。
[親睦会で♪永瀬先生のお隣りで、恐縮です]
永瀬先生の熱意溢れるご挨拶を皮切りに、この日は、西尾洋先生のインベンションのアナリーゼの講座が始まりました。「和声感をわかっていて弾くのと、わかっていないで弾くのは、自信と説得力がまるで違うから」と、和声のテキストで問題を解いたりし、まるで学生時代に戻った様な一こまもあり、頭がフル回転しっぱなしの2時間でした。
西尾先生の、インベンション1番のアナリーゼは、お話しの掴みから、大変心が動かされました。
「何故、どういう理由でそうなのか」という、ヨーロッパ的思考から、例え話と共にお話し下さり、論理的に作られている西洋音楽の基礎を、深い観点からわかりやすく心に沁み入る様にお話しされ、私は、頭でというよりも、心で理解することが出来た事が、一番嬉しかった事です。
inventio(ひらめき、着想)が、どのように展開されていくか、かつてこれ程わかりやすいインベンションの講座を受けた事はありませんでした。今後も楽しみです。
次回は、永瀬先生の講座です!
[関東では、もう葉桜でした。]
講座の後は、東天紅での美味しい親睦会♪最初は、お友達の先生と座っておりましたが、ひょんなことから、永瀬先生のお隣りに座らせて頂くこととなり、永瀬先生が、昔、少しだけ郡山に住んでいらした事をお聞きしました!しかも隣の町!
円卓を囲みながら、「愛水が…」(母校の男子寮の名)と聞こえてきたので『あれっ?』と思っていると、 同じ大学の方々が何名かいらっしゃり、4人部屋に電源も無かった頃の懐かしい話にしばし花が咲きました。
帰りは帰りで、「和声の宿題どうする〜?」と、親しい先生方と、きゃぴきゃぴと駅に向かう姿は、まるで音大の頃の様でした!
[快晴の車窓からの那須連邦]
戻ってから、20時半まで、レッスンに熱が入ること、ひとしお!!
保護者様が仰いました。「先生、今年は、「勉強の年にする」って仰っていましたものね〜(笑)」。ブログを読んでいて下さって有難うございます。
コルトーの「ピアノテクニックの合理的な基本原理」を知ったのは、大学の時でした。
その当時の楽譜には、(私の走り書きで)はっきりと、「コルトーの練習、毎日片手10分」と書いてありますね。(曲の練習前に、指の練習がこれだけなら、集中力を残しておけて、それこそ合理的だったのかもしれません…笑)
この練習は、今でも、本番数日前から必ずやりますし、生徒さんにも勧めています。
行なうエクササイズは、1章の1aと、手首や腕回しだけなのですが、5本の指を鍵盤に埋めたまま、一本ずつ3連符で、独立させて動かしていくのは、大変気持ちの良いものです!
始めは、弱い4の指など、押さえている指が浮いて来たりするのですが、しばらくすると、そんな事もなくなります。
コルトーのテクニックの本は、当時は、サラベール社のものしか出ていませんでした。
水色のこの楽譜に、フランスの風を感じ、誰にも秘密にしておきたい様なテクニックの楽譜でした。
説明が英語でしか書かれていないので、従兄弟に全て訳してもらって、お礼はピアノ曲のCDでいいよと言われたのを思い出します(申し訳ない!)。
…、時は過ぎ、邦訳のものが出た時は、ちょっとガックリ来ました^^:
昨年、Twitterで、中嶋恵美子先生(「あきらめないで!ピアノ・レッスン」の著者)とお話ししていたら、丁度この話題で盛り上がりました。その後で、中嶋先生がブログにお書きになった記事からは、コルトーのこの楽譜の真髄が精妙に書かれています。そちらもご紹介させて頂きます。
[宿泊先で目に留まったお花♪]
先月30日の午後に伺ったのは、「音の葉研究会」の、ピティナコンペティションC級アナリーゼ講座!
カリスマ的ピアノ指導者の永瀬まゆみ先生が立ち上げられ、親しくさせて頂いている「カナリア音楽教室」の玲子先生が副代表をなさっています。当教室にゲスト出演下さった先生を初め、親しい先生が何人が入られているので、お話しを伺う内に、かなり意識の高い研究会と伝わってきまして、足を運びました。
六本木から岩槻の移動に、予想以上に時間がかかってしまい、リーラムジカの交流会を半ばにしたものの、到着した時は、C級の半分が終わってしまっていていました。会場からは熱気が漂っていました。
西尾洋先生の「アナリーゼ」は、舞台で、課題曲を次々と実際に演奏されながら、一曲ずつ丁寧に、コンペの課題曲を分析されていきました。
おかげで、私は、すっかりその後のレッスンで、すらすらと「ここは、ゼクエンツになっているから」などと、口をついて出て来ます(笑)
楽曲を「区切る」「仕分け」「各部分の分析」を行なっていき、例えば、偽終止の弾き方や、様々な、楽譜の音楽的な表現の分析について、わかりやすくご説明下さいました。
「アナリーゼ」、、どうしても演奏を専攻していると、そんなには詳しくないですよね。作曲の勉強をされた方には到底達しない…。
勉強が必要になります。
それで、詰め込み式に、自分の頭に叩き込みたくて、アナリーゼの勉強をしようと思いました。
この回は、外部参加の可能な講座でしたが、以上の理由から、会員になりました。
参加資格もあり、ハードな活動内容ですが、一年経ったら、かなりアナリーゼも、指導法も、コンペやステップに関しても詳しくなっていそうです。
正式発足日には、和声の勉強(大学以来でしょうか!懐かしいやら・・・)をする様で、テキストを買いました。
色々セミナーには参加している中で、中井正子さんの講座の様に「好きな分野をもっと深める」為に行く講座、藤先生の「教室運営」など、目的は様々ですが、こちらでは、「弱い分野を強化する」目的が私の中ではあります。
とにかく、今年は「勉強の年」にすると決めたので、貪欲に学びます!
昨日、高校進学祝いランチに、生徒さんを招待しました !
[3ヶ月ぶりで会ったので、延々おしゃべり。賑やかだったお店が次第にすいてきました^^:]
音大を目指す彼女!色々、対策会議もあったのです。
私は、前日、お風呂に入りながら、一番のネックだった「ピアノ購入」について色々考えていました。
でも、まずはお祝い私は、高校まで続けている生徒さんには、楽譜かCDの入学祝いを恒例にしています♪彼女には、「ショパンのエチュード」を!
学費や奨学金の話や、小学生の時から聞かされてる(笑)恋バナ、出て来たお料理を「先生〜、いつもこういうの食べてるんですか!」と感激してくれるので、つい、味付け法伝授までどこまでもおせっかいな私…。
その間、本人から電撃的な情報が…。
お値打ち価格のグランド中古のこと。
一瞬耳を疑ったけれど、すぐに電話して確認し、即、紹介して取り押さえを!
ずっとピアノが欲しかった彼女。一気にグランド、夢の様な話だが、これは明らかに「買い」でした。
ランチ後、この生徒さんの久々レッスンに戻り、さらに、楽器店に試弾に付き添い。
夕方には、全て話がまとまっていましたこういう時、妙に仕事の速い私…。
生のピアノでなければ、ひいては、グランドでなければ出来ない練習ってあるのです。
音楽を本気で志す彼女には、「耳を磨くための」時間を無駄にして欲しく無かったので、レールを敷いて良い滑り出しをさせてあげられたことに、安堵感でいっぱいです。
なにより、夕方に喋った、本人からの喜んでいる電話の声を聞き、どれだけ嬉しいのか伝わって来て、本人の夢を協力して下さるお父様の事を思ったり、自分のことの様にうれしい出来事でした。
さあ、本気で頑張るんだよ〜。私はいつでも味方。
九州に行った際、後藤ミカ先生(月刊ピアノ4月号・動画公開の記事に飛びます)のお宅にもお邪魔したのですが、その時、こちらのYouTube録画のお手伝いをさせて頂きました♪♪
[ハノン12番 桜に寄せて]
私は連弾のブリモを担当しました。
昨日19日発売の月刊ピアノ4月号を早速買って来ました。
40ページを開くと「連弾であそぼう ミカ先生のハノンさんゴメンね!」という新連載がスタートされていました!おめでとうございます。
ムジカノーヴァとのダブル連載が半年間繰り広げられるとの事、素晴らしいですね。
主に、学習者が5本の指を独立し強化するための練習「ハノン」。
←原本の12番
小・中学生がリズム変えたりして、お指を訓練するための固い教本。
12番を改めて開くと、ほんとにラの音とシの音が強拍にあります。そこから、「さくらさくら」を連想なさって、しっとりとした日本情緒のある曲にアレンジなさったミカ先生の手腕は凄いです!
ミカ先生からのだめだしは(笑)、ラやシの一拍目の強調と、「もっと弱く、よわく(爆)」でした。敦子さん、案外音が強いのね〜意思を感じるワと。そう、ハノンのイメージではっきり弾いてはこのアレンジの良さが損なわれてしまう。柔らかい雰囲気で・・私も生徒さんとレッスンでやってみよう!(上に昇っていく時、もっとクレッシェンドすれば良かったな〜とか、色々悔いはありますが・・・)
私が好きなのは、下降型になった瞬間です!ハッとする儚さと、ちょっと寂しさも感じる曲想が、素敵なアレンジですね♪
〜〜〜
ミカ先生との桜のエピソードは、一年前に遡ります。
避難期間中、いつレッスンを再開出来るのかと、心細気につぶやいていた私に、ミカ先生は、「大丈夫、きっと福島で桜が咲く頃には再開出来るよ」と仰り、その後、ご自身のブログから、九州のご自宅のお庭で咲いた、春一番といった山桜の写真をupして励まして下さったのです。
山桜のエピソード と、「桜に寄せて」の動画!
この2つに繋がりに有難いご縁を感じた、この度の録画でした。
…という訳で、私のブログも、右の固定ページに「桜の写真集」をupし、この日のブログ更新に備えて気分を高めていたわけです^^:
ミカ先生のお宅の窓からは、今ちょうど、美しい桜がもう咲き誇っているのが見えるそうです。
スケールグレードを、まだそんなに回数実施している訳ではないのですが、受ける生徒さんも大分慣れてコツを掴んできた様です。
「継続は力なり」ですね!
なんといっても、調性感と、指使いを覚えるには、スケールの勉強は大事です。
メダルも渡し始めた所、大変嬉しかった様で、なんらかの励みになるのでは…と、メダルの威力を改めて感じました^^
小さい生徒さん達も、いつかメダルを貰える様に、弾ける調を増やしていけると良いですね!
暑さ寒さも彼岸までと言いますが、めっきり、本格的な秋の到来ですね!
レッスンでも、風邪をひいていらっしゃる方がちらほらと…、季節の変わり目、どうぞ皆様お身体にお気をつけてお過ごし下さいね。
先日(月)、PTCのセミナーで、「ピアノを弾くからだ」の黒河好子先生の講座がありました。
前回の2月の時は、ちょうど講座を聴いている時に、頭がぼんやりしてやむなく中座したら、インフルだった…ので、最後まで聴けなかったのですが、今回はしっかりきいて来ました。
関東や、各地の優秀な先生方が「追っかけ」!?をなさっている程、人気の黒河先生の講座。
前回から、内容が更に進化なさっているので、うわ〜っと思っていた所、各地の講座で仰ったことを、「同じ様には話さない」ポリシーをお持ちなんだそうです。新しい事や、切り口を変えて伝える事が出来るのは、常に学んでいらっしゃるからかなと、素晴らしい気概を感じました。
ペダリング…外股で踏むのは前回仰っておりましたが、足の指先での繊細な動作や、即座に離すやり方など
導入期の子供さんにも良い、指の筋力のトレーニング(幼い内から、こうした事はきちんと訓練しておいた方が良く、効果もかなりあるとの事です)
身体のバランスの取り方(フォルテを出す時、ピアノを出す時)
手の平のVの字の筋肉で支える事の重要性(手首を支点とした親指の付け根と、小指の側面の筋肉)
顔の表情筋を使った、ニュアンスの出し方。譜面や手を見るときの、眼だけを動かす訓練
普段使わない動作を、予め生徒さんに経験してもらう事で、将来に備える
残響の多いホールでは、ゆったり弾きたい気持ちになるものだが、残響がないと、早くなってしまう理由。
などなど、これまでもずっと外国人のピアニストのレッスンに通われて習得なさった、目から鱗の秘法の数々を、お話し下さいました。
ピアノは西洋楽器なので、日本人特有の、内股とか、内に向かう姿勢(身体の面で)とは、逆なんだそうです。
ピアノは「大人も子供も、同じ大きさを使わざるを得ない」ものです。幼い内から、ピアノを弾くにあたっては、きちんと身体の部位の使い方を取得したいものですね!
私の場合は、タイムリーに、クリスマスの教室のイベントに向けて、なんとか生徒さん達に、音の響かせ方を教えたいと思っていた矢先でしたので、分析的な、黒河先生の講座は、大変勉強になりました。
選曲も大事かもしれませんが、出てくる音がなにより重要だと思います。
この度の会場は、パーティー向けに選びましたので、音響は「響く」というよりむしろ、「響かない」様に吸音材があるでしょうし、響かない中で、いかに響かせるか…を、早めに伝えてしまいたいのです。
ペダリングに長けていなければ、残響の残らない会場では、折角の演奏を活かせなくなってしまいます。
という訳で、今週は、良い演奏についての、身体の使い方、どの筋力を必要とするか、ペダルの使い方の説明…
料理でいったら「下ごしらえ」の様なことを中心にレッスンしています。美味しい料理の為には、下ごしらえがものをいいますからね!