ピアノが、人前で弾けない時
先の記事の続編です。
「歌を歌えない」のと同じ状況に、私も休暇中、滞在先でピアノをお借りした時に、最初の内なってしまったのです。
(途中から、滞在先でピアノをお借り出来て、おかげ様で、スタジオを借りなくとも、沢山練習させて頂きました。)
教室のレッスン期間は、思う様には練習時間が取れないですから、この貴重な夏の集中練習は、大変得難い機会でした。
ショパンのバルカローレ(舟歌)を弾いている私は、まだ練習途上にあるものを、人前で繰り広げて良いものか…と、最初は躊躇しました。
リクエストして頂いた曲ならともかく…です。(何度も舞台に乗せたり、仕事で人前で弾いたりする曲=「レパートリー」になっているならともかく♪)
生のピアノの音にいつも接している訳ではない方々に、練習中(完成前)の曲が、片手練習になったり、分解した練習になったりするのをお聴かせするのは、ためらいがありました。
でも、そんな中、最初は聴いていないふりをなさりながら、次第に感想を述べて下さったり、キリの良い所で果物を持って来て下さったり、「聴いてない様に、聴いて下さっている」ことが、まるで子供の頃の練習の様で、とても心地良かったのです。
音は、空間を支配…とまではいかなくても、良くも悪くも占領してしまうものです。和ませるのも優しい空間にするも、けたたましい騒音にしてしまうのも
、弾き手にかかっています。音楽はやはりコミュニケーションでもありますね
。
斯くして…「ピアノ講師なのに、何故片手練習をするのかな…なんて思われる」のは、杞憂に終わり
、結果的には、かなり仕上がったので、次第にちゃんとしたものをお聴かせ出来る様になりました。
それにしても、3時間続けて練習しているのにもかかわらず、(1時間でやっと調子が出てくるので)近くで、別のことをされて、煩がられないというのは、有難いものです!
安心した状態の中でこそ、ピアノを通して、内面を想うように表現出来る…、それは先程の「歌」の記事に繋がるものがあります。
ワンちゃんも、ペダルの足下に来て寛いでいました♪
恥ずかしがっていた、はずかしい話でしたが、心から感謝しています
。
No comments yet.