fisの音が告げるもの…

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別科のレッスンは、あと10回もないですが、もっと前から、なごり惜しむ気持ちが、全身に溢れて込み上げています。

私の弾いている曲には、長いcodaに「あたかも切ない別れの甘酸っぱい苦しさの中で混ざり合っている」(コルトーによる言葉)、惜別の余韻が表現されています。
バスでは、fis(ファの♯)の音が、何度も何度も別れの時を告げているのに、上声部では、まだまだそこから立ち去りたくない、万感の思いが、溢れ出さんばかり。
夢のように美しいあの曲と、夢のような恩師との日々がだぶって、せつない気持ちが込み上げて来ない日はありません。恩師はこれまでも、ずっと心の支えでした。

別科では、良い友人達にも恵まれました。
学科の授業のあと、ランチをとりながら、音楽を大切に思って生きてきた様子を感じて、仲間だなと思うひとときの温かさ。

素晴らしい時を過ごす程に、一層余韻は長く、いつまでも続きたいと願う気持ちがあるものなのだろうと思います。

fisの音が告げるもの。それは刻々と迫るばかりです。

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(写真はカナダ 2010年)

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Filed under: 音楽 — 5:03 PM
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