2009年9月29日
ビーダーマイヤー時代とシューベルティアーデ
昨日のブログの末文と、ちょっとつながります。
クラシックにおいて、主に王侯貴族や神(教会)のものだった音楽演奏の場が、市民生活に溶け込む様になったのは、シューベルトの時代頃からと言われていますね。
それまでにも、バッハも大衆音楽も書いていますし、吟遊詩人などリュートを用いた楽師も存在していますが、「ピアノを、お家で(趣味でも)気楽に演奏してみる」といった風潮は、ビーダーマイヤー様式の頃、つまり、シューベルトの頃からです。
鑑賞と実際に弾いてみる、というのは大きな違いあります。
この時代から、ピアノは中産階級にも手の届く、購入可能な楽器となった訳です。
ビーダーマイヤー時代(宰相メッテルニヒ統治下、ウィーン会議の1815年から三月革命(憲法設定のための革命)までの33年間)は、どちらかというと堅実で質素な生活様式のイメージがありますし、音楽以外にも室内装飾などでその時代の空気を感じる事が出来ます。
この時期、市民が、身の丈に合った集い(パーティー)を催すことや、家族や友人と楽器を奏でたり、当時ウイーンで大変流行した舞踏を楽しんだりしたそうです。
シューベルトは沢山の友人を持ち、彼の作品は「シューベルティアーデ」と呼ばれる集いで、まず披露され親しまれたというのは有名な話です。
鑑賞と、実際に奏でてみる事は、双方向で経験を積み重ねて行くのが良い様に思われますね
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