嵐
台風11号で凄い雨となり、急遽、雨の曲特集に〜
Beethoven「テンペスト」、Debussy「雨の庭」と、Brahmsのヴァイオリンソナタ「雨の歌」をとり上げます。
ハイドシェックの弾く「テンペスト」〜デモーニッシュで激しい気迫が、まさに嵐の様で凄まじいです
このソナタが完成した1802年…の秋と言えば、ベートーヴェンが「ハイリゲンシュタットの遺書」を二人の弟に宛てて書いた年です。
高校生の時以来ですが、この機会に改めて精読してみました。(3ページ分位です)
この遺書を契機として、その後、傑作の森と呼ばれる名作の続出は有名なエピソードですが、ベートーヴェンの気持ち、何分の一かでも判るなあ〜。
子供達が曲を勉強する時は、つい、ずっと前に生きていた作曲家の生身の感情に触れる事はしづらいだろうけれど、偉大な作曲家のことを、是非、皆と同じ様に血が通って生きていた人間として、曲に接してほしいな〜と願っています!
さて、「版画」の3曲目の「雨の庭」は、これまた、ハイドシェックのCDで聴いてみました。このピアニスト、パリ市内での移動を自転車でする事が多いらしく、「自転車で雨の中を子供が駆け巡っている感じの演奏」という評論家の弁が固定観念化している私ですが、言い得て妙です
自由奔放で遊び心がある演奏が、たいへん好きなハイドシェック
有名なシャンパン醸造元のお家に生まれ、そこに演奏にお呼びしたコルトーの門下生になって、その個性を存分に開花させました。
次は、ブラームスの「雨の歌」。これは、リヒテルとカガンのCDを、昔、従兄弟に何かを訳してもらったお礼にあげてしまってから手元に無いのですが、何度かリサイタルで耳にします。冒頭の、優しい雨の雰囲気がとても好きです。深くしみじみとした曲想、秋に聴きたい一曲です
雨にも、さまざまな雨がありますね
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