2012年3月22日
「クラシック・ゴシップ!」は面白い!
藤先生が、ブログでご紹介なさっていらした「クラシック・ゴシップ!」という本。
「いい男。ダメな男。」の副題の通り、作曲家の素顔が描かれていて、しかも、その周辺の事もきちんと信憑性があり、面白くてあっという間に読了しました。
大作曲家の「男としての魅力に迫る」恋愛話の歯に衣着せぬ女性目線が斬新です。
私が書きたい種類の話だったので、わー出てるんだ〜と、すぐに飛びついて買ったものの、年度末の繁忙期に、中を開いたらのめり込みそうで、やめていたのに、急な反動で読んだら止まらなく最後までいきました(笑)
まず、最初の、「妖し気な相関図」に注意を引かれましたが、音楽史順なので、はじめはバッハ…なんだか真面目過ぎてスキャンダルがなさそうで、そこで何日か停滞していたのに…です^^:
巻末の参考文献を見ると、真面目な固い音楽史の本が多く主に載っていたので、上原章江さんという著者の方は、よほど男女の機微に長けていて、想像力・推察力が働く方だと膝を打ち、大いに楽しめました。
でも、例えば…、リストみたいなタイプが突然急変して、ドボルザークの様に落ち着くことも、実際はあり得るんじゃないかと思ってみたり、ロッシーニの話を苦々しく読んだり、これを読むとドビュッシーを弾きたくなくなったり(爆)、様々な感情が交錯し、さながら週刊誌の様ですが、本当に、音楽史的事実の部分も丁寧に描かれているので、他の事も改めて勉強になります。
ワーグナーの「オレ様的」は、作品そのものですし、ベルリオーズに(誇大妄想狂ぶりに)笑いが止まらなくなったりと、作曲者の素顔と曲の方向性は、切り離せないものだな…と、大いに納得させられる一冊でした。
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