バッハ:インベンションのCDでは?
大人の生徒さんとのレッスンの中で、「バッハのCDは、どなたがお好きですか?」という会話が出ました。
私は、即座に「バッハの平均律は、エドウィン・フィッシャーが一番好きです。」と答え、その生徒さんは、「ポリーニの1970年代のもの」と答えていらっしゃいました。(追記:後日、これはショパンエチュードと判明。失礼致しました。)
残念なことに、私は、その時期のポリーニのバッハは持っていないので、大変興味を覚えました。
そういえば、2010年秋のポリーニのリサイタルで、私は、バッハの平均律の日だけは行かなかったけれど、ポリーニに取って、バッハは特別な、ずっと弾きたい作曲家なのかなと改めて思いました。
フィッシャーのバッハを、私が好きな理由は、その高い精神性と、人間的な暖かさが伝わって来る音にあります。リストの流れを汲むピアニストですが、技巧的というよりは、誠実さ、曲への深い洞察力、なによりも、崇高な美しさを感じるのです。音に品位があり抑制された中に、深い感動を与える演奏です。
一時期、SPの復興版が新星堂オリジナル企画で発売されたんですよね。レコードの時代の古い録音って感じがまた良いんです♪
〜♬
さて、ピアノ学習者が避けて通れない、バッハのインベンション。
生徒さん達は、どんなCDを聴いたことがあるでしょう
私が持っているものは少しですが、参考までに特徴を書きます。
シフ…………ハンガリー3羽烏の一人。音色が温かく色彩感に富み、生命力に溢れた演奏。インベンションに至っては、装飾音が独特で頻繁過ぎ、学習者の参考にするのは、惑わされるおそれが有る(1番は…という話でした。他の番号は大丈夫なものもあります)。音色や構成感は非常に参考になる。
ウェーバージンケ……過去に武蔵野音大で客員教授をなさっていた時期もある、東ドイツのピアニスト。シンプルだが、装飾音の入れ方などは、正当派で指導的な演奏なので、学習者にも案外良いかも。。
グールド……解釈が面白い演奏だが、学習者の参考には向かないかしら…。
タチアナ・二コラーエワ……ロシアンピアニズムで、インベンションの1番などは、くっきりはっきりした輪郭で弾かれています。私は余り詳しくないですね。(すみません)
でも、やっぱり私は、シフの豊かな音色が良いなあ♬
レッスンで聴いてみたい時は、仰って下さいね!
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