サムソンとデリラ「バッカナール」…余談で「うねめ音頭」
スポーツを頑張っている小学校高学年の生徒さんが、急遽、合奏クラブの助っ人をすることになり、「サムソンとデリラ」の「バッカナール」を練習しているとのこと、少し、ここでもその曲について書きますね。
お話しが知りたい場合は、この映画はTSUTAYAとかに置いてあったと思うので、レンタルしてみても良いかもしれません♪
[簡単なあらすじ]
旧約聖書に出て来る、ヘブライ人とペリシテ人の闘争の話で、怪力を持つサムソン(ヘブライ人)の弱点を探ろうと、ペリシテ人の妖艶な美女デリラが、女スパイの様な感じで、サムソンを誘惑し、怪力の秘密は「髪の毛」にあるという事を聞き出します。髪を切られたサムソンが捕らえられ、ペリシテ人の神殿で宴が催される、その曲が「バッカナール」です。髪の伸びたサムソンにはまた力が与えられ、神殿の柱を倒し皆もろとも・・・。
サン・サーンス作曲のオペラでは、バッカナールは第3幕に出てきます。お酒の神様バッカスにちなんで「バッカナール」。冒頭のクラリネットのソロからして、異国情緒たっぷりですが、テーマもヘブライの旋律で、一度聞いたら忘れられない魅力がありますねカスタネットも効果的に使用されます。クライマックスに向かってティンパニの迫力にも、高揚感が助長されて、まさに「酒池肉林の飲めや歌えのどんちゃん騒ぎ」。妖艶な感じは、このオペラ随所についてまわります。曲は、急・緩・急の構成になっており、真ん中に情緒溢れる旋律があらわれます。
いかに妖しげか…を味わう場合、YouTubeはコチラ バレエで観れます。
でも、小学生の合奏なら、編成的にコチラが一番参考になりそうです!
このオペラで、私が好きなアリアは、第二幕「あなたの声に心は開く」です。もじゃもじゃくんのサムソンを、デリラが誘惑する歌で、とても魅惑的です。
デリラはメゾ・ソプラノで歌われます。
http://www.waltraud-meier.com/audio.html 1、の「サムソンとデリラ」をクリックして下さいね。
コチラは、マリア・カラスの。
このアリアは、官能的な半音階的旋律がなにより惹かれますし、伴奏となるオケの奏でる役割も、真夏のむせる様な、もわっとした空気や、夜明けに、木々の間をすり抜ける、さわさわとしたそよ風とかが描写されているかの様で、雰囲気があります。
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余談ですが、郡山の「うねめ音頭」にせよ、お祭り(盆踊り)の曲というのは、高揚感を誘うというのが、曲の大きな魅力になっている様に思います「うねめ音頭」の場合は、儚げな釆女伝説のはんなりした女性的な感じがメロディーにあらわれている気が致しますし(ちょっと物悲しいし)、そこに、地方の方言が思いっ切り、かけ声となって、符点で表され(「みっなさん見てねで、混っざんねがい〜!?♪」の箇所)、歌が高音に向かって行く際のなめらかさと、弾んだ箇所の差の妙が味わいを深めていますね〜。名曲だなあ(しみじみ)。
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