つっかえ弾きが直った!(後)
弾いている最中に「つっかえる」のは、どんな事に起因するのでしょう。
・練習不足。(練習不足でも、つっかえないタイプもお子さんも!)
・両手でしか練習しなかった場合。
・上に起因する、指がまだ慣れていない、楽譜を理解していない状態。
・他のお習い事やスポーツにウエイトがかかり、ピアノがサブ的存在になっており、今ひとつ打ち込めない場合。
・精神的にゆとりがない。(試験や環境の変化などで、状況的にピアノどころではない場合)
こんな場合は、すらすら弾きたくとも、つっかえてしまうでしょう。
全体を把握していない為、今弾いている部分にしか目が行かず、音楽が止まってしまっている為、固まったまま、たどたどしくやっとの思いで、前に進んで行きます。
しかし、良い演奏には、フレーズを自分でひっぱっていく(聴き手をリードしていく)力も必要となります。
片手ずつ弾いて直る場合もあれば、メロディーを声に出して歌ってみても、リズムをたたいてみても、簡単な曲に立ち返ってみても、つっかえが、癖になってしまったら、それが学習されてしまい、なかなか直りません。
昨日挙げた生徒さんの一例では、効果があったのは、キャッチボール(というか、投げっこ!)でした。
あまりはずまないボールでもお手玉でもいいのですが、歌いながら、二人で投げ合い、キャッチする。息はあがります(笑)よく知っている曲でもやりました。
1,2,3或いは1,2,3,4、と目には見えない拍子を感じて、ボールを自分の所に留めておく長さを、二拍にしたり、(速いけれど)一拍に変えたり、四拍待ったり、フレーズに合わせ、突然変えます。
流動的な運動によって、「音楽も、(休符以外は)常に流れているんだ」との認識や、連続性など体得します。
幾らリズムを刻んでみても、拍子の方の感覚がなければ、それは非常に心もとないものです。
これにより、思っても見ない程の成果が表れました。
その次の週、ブルグミュラーの「清い流れ」が、よどみなく流れ出した時は、「やった!」と思いました。
つっかえ弾きを直そうプロジェクトの間、本人も練習の時の意識を変えた様ですし、読譜力も上がっていたので、相乗効果をなしたのでしょう。
大人の生徒さんや、ソルフェージュの生徒さんにも、「拍子感」を意識することが、混乱してしまった時の、突破口になっている様です。
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