バスティーユのパリオペラ座の「くるみ割り人形」
1月9日は、パリオペラ座の大人気のバレエの演目、ルドルフ・ヌレエフ版の「くるみ割り人形(CASSE-NOISETTE)」の千秋楽でした。(写真は、カーテンコール中のものです。上は、クララのお母さん、文末写真は、クララと王子。)
私は、マチネー(昼の部)に行ったので、沢山の小さな女の子達がお母さんに連れられて来ているのに遭遇!皆、おしゃれして、きゃあきゃあ行って入って来ました。観客の4分の一位は、子供だったかも…という位、見に来ていました。ベージュのニットワンピースにベビーピンクのカシュクールなど着て、髪にはキラキラの付いたカチューシャなどして、可愛かったです。
オペラ・バスティーユは、オペラ・ガルニエの様な絢爛豪華さは無いものの、最新の設備を誇る現代の建物で(2700席)、肘掛けの内側にまでクッション性があるイスの座り心地が抜群でした!
ヌレエフの演出・振り付け版は、古いビデオを持っていますが、ほぼ同じディティールを損なう事無く、勿論、さらにバージョンアップされたものでした。ロシアの有名バレエ団などと比較してみても、その演出の突出した個性は、類を見ないと思います。
息をのむ程のファンタスティックな美の世界に、観客は憧れの眼差しで、文字通り吸い込まれた様になっていました。
クララの家の門の前に立つ、焼き栗売りの情景は、香りが立ちこめる様でしたし、雪の精の場面も圧巻でした。舞台構成、飽きさせない物語性(ネズミの王の迫力ったら!)、全てが素晴らしかったですが、なんといっても衣装の美しさは、筆舌に尽くしがたい程でした
クララの水色の衣装の可憐さはもとより、花の女王の白に金刺繍のチュチュ。そして、シャンパンゴールドのチュチュで踊られる花のワルツの格調の高さと気品は、パリならではのように思いました。クララのお母さん役の瀟洒な貴婦人ぶりは、まさにベル・エポックから抜け出て来たかの様でした!
ほとんどのキャストが、ダブルキャストになっており、王子とドロッセルマイヤーおじさん、クララと花の女王が同一人物であることなど、衣装の違いのみならず、表現の違いが巧みで全く気が付きませんでした。国民的合理性(?)でしょうか。
本物の美を、幼い頃から脳裏に刻む、あの場に居合わせた子供達は、素晴らしい美の遺産を享受して、心を育んでいく事でしょう!
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