三つのレクイエム
レクイエム(Requiem)とは、鎮魂歌(曲)と訳されますが、本来、レクイエムには鎮魂の意味は無く、ラテン語では「安息を」という意味があります。
死を悼む曲であるのは、レクイエムを初めて聴く人にも明白に感じ取る事が出来ます。
モーツアルト、フォーレ、ヴェルディのものが三大レクイエムとして良く知られています
合唱と小編成のオーケストラで演奏されます。
構成は、典礼文に沿ったものが多く、キリエ、グローリア、サンクトゥス、アニュス・デイ、などなど。
モーツアルトは、晩年の窮乏の頃にこれを依頼され、その後世を去ったため絶筆になり、その後、弟子が続きを書き上げ、皮肉にもモーツアルト自身のレクイエムになってしまった…というエピソードが、映画「アマデウス」にもありましたね。
フォーレのレクイエム、優しさに溢れて素敵です!最初に入学したのが、ニデルメイエール宗教音楽学校であったフォーレには、充分下地があった訳です。
私は、フォーレのレクイエムが歌いたいがばかりに、合唱団に入った時期がありました。(第九も…)いえ、指揮者も、音楽に情熱ある素晴らしい方だったからですが。
声がソプラノの私は、メロディーが天使の響きの様な第三曲のサンクトゥス(聖なるかな)や第七曲のイン・パラディズムが好きですが、どの曲もいいです。第五曲のアニュス・デイの弦のテーマも、しみじみと深く穏やかな安らぎがあります。
フォーレは、レクイエムに付きものの「怒りの日」を除くなどして、「永遠的安らぎに対する信頼感」をレクイエムに託したことが、彼自身の手紙により明白にされています。
父親の死が作曲の動機になったとも言われており、作曲期間は、ちょうど父親の死から母親の死の間の期間ではありますが、フォーレ自身は、「いや、私自身の楽しみのためです」と答えています。
毎年、GW頃に東京国際フォーラムで催されている、「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)」コンサートで、コルボの指揮で聴いたフォーレのレクイエムは格別でした。モーツアルトのレクイエムも、その前年にこのイベントで聴きました。
ヴェルディのレクイエムは、アバド指揮のを映像で観た位ですが、「怒りの日」の凄い迫力に圧倒されました〜。格好いい曲です!
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