ツヴァイク「マリー・アントワネット」に見つけた芸術論

甲府でこの冬はじめて見る雪が、あっという間に積もりそうです
IMG_5474
お正月に、マリー・アントワネットに関する本を4冊読みました
哀しい最期へ至る道筋を調べていて、最初は、中野京子さんで、失敗に終わった国王一家の逃亡について読んだのち、中野さんの優れた新訳によるツヴァイクの「マリー・アントワネット」上下巻に行き着き、ますます惹き込まれました
フランス最大の転換期について、大分立体的に把握することが出来ただけでなく、ツヴァイクの、心理描写と熱の込もった文章に感嘆しました。

マリー・アントワネットは、いわば「スケープゴート」として、王政の終焉から、フランス革命後の新しい時代が拓ける訳ですが、…物語とはちょっと離れて、私がブログに書き出したいと思った、興味深い箇所があります
「芸術を真に鑑賞し、深く理解するため絶対必要な性格上の前提条件、つまり真剣さ、畏怖、努力、思考力が欠けていた。芸術は彼女にとって(中略)多くの娯楽のひとつであり、ほんとうに味わうための努力は全くしたことがない。」

1881年生まれの、著者ツヴァイク氏、芸術に関しても透徹した目をお持ちなのだと思わせられました。

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノ教室・ピアノ講師へ
にほんブログ村

Filed under: — 2:46 PM
トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

コメントはまだありません »

No comments yet.

Leave a comment





(一部のHTMLタグを使うことができます。)
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>

CAPTCHA