時間の方向
時間は、否応無しに過ぎていきますが、人には、忘却のシステムと、いつでも思い出すことが出来る相反する特質が備わっています。
「現在」は、思考の上では、「過去」にも、「未来」にも自由に行き来することが出来るのです。
ショパンが、生涯、マズルカを書き続けたのは、祖国と望郷の想いを忘れたくなかったからですね。
音楽が、「遠い音」、過去の刻印を含んで美しい描写が心を捉える様に、文章も、必ずしも前を向いているものばかりでなくても良いのでは、と考えを変えたのは、2週間近く前のことです。
ブログでは、前向きなことを書かなければいけない…と、以前は思っていました。
だから、ネガティブな気分の時は、それが収まるのを待ってから、PCに向かっていた頃が殆どでした。
ポジティブなことばかり書いていると、そういう性質になる感もあり、それはそれで良くも作用する…と思ったこともあります。
しかし、それで無理が生じる状態の場合、書いている記事との乖離が生じ、違和感を感じます。
それで私は、そんな時期しか書けないブログを今は書こうと意を定めた訳です。
ブログとは、もとい、文章とは、究極の所なんの為だれのために書くかというと、私がずっと考えていた答えと、ずっと以前にも尊敬する方々にもお聞きした答え(結論)は、全く一致していました。これは嬉しい驚きで、至ってシンプルなその答えに、或る意味、確信を持ちました!その核心は、今は書きませんが書く事(読む事)を大事に思っている方なら、多分直感的に分かると思います。
ただ、ブログどころではなかったり、書いても「こりゃだめだ」と思っていた時期、遠くから励まして下さった数名の方々には、厚く御礼申し上げます。
ある方は、美しく厳しい愛情深いメールで、大切な事を気付かせて下さいました。
ある方は、慈愛のあるDMで、私のこれまでのブログについて、これ以上ない程嬉しい賛辞を贈って下さった…。
久々に更新したものを読まれて、とても喜んで下さった方々も…。
体験を待っていらっしゃる方まで、励ましの心ある長文を下さり、力付けられました。
そして、陰ながらいつも励まして下さっている方、私を、書く事に引き戻して下さって、本当に有難うございます。
哀しみのトーンは、行来つ戻りつしばらく続くかもしれませんが、悲嘆のプロセスというのは、順番通りには進まないものです…。
一見ブレているかの様にみえる、今の私のブログも、根底に流れているものは、幾つかの、自分に取って重要なテーマに沿っているのです。
そういう時があっても良いのではないかと、この状態を私は受け入れています。
書くという行為は、自分と向き合う事なしには、人に伝えられず、そこに何かギフトを与えたい思いがなければ、読んで下さっている方に失礼…という思いは変わりません。
感激して読んだ途端に涙が出ました!ありがとう!何度も読み返す程に、2つのセンテンスは宝として、心に大切に刻みたいです。
[…] 先程、藤先生のブログを開いた所、「ブログは何の為に書くか」その答えが、「自分のため」と書かれていて、おお!!と思いすかさずこのブログを書く気になりました。 記憶に新しい以前、私も同じ様な事を書きながら(「時間の方向」)、肝心の究極の所「自分のため」という答えを書くのを躊躇したからです。 藤先生とも、この話題でお話しした事がありましたので、再認識というか、 改めて重要なことを確認した様な感じです! Filed under: 仕事法,文章 — admin 11:55 PM トラックバック […]