2012年2月19日
山道のカーブの運転の速度と、BGMがぴったりマッチした瞬間
ふとした心地良い瞬間が、アルバムの一葉の様に、鮮明に印象に刻まれるという事があります。
或る日、吊り橋を渡った後で車に乗り込み、山道をカーブしながら降りていく途中、流れていたのは、アルベニスの「スペイン組曲」でした。(ギター編曲版もあり、「グラナダ」が有名ですね!)
8曲目の「キューバ」を選曲していましたが、後ろ髪を引かれる様な、南国風の優雅な6/8拍子の、ややブレーキ掛かった足取りの前奏が繰り返され、気楽なメロディーは屈託がない程、明るく輝かしい民謡調の曲です。
山道のカーブで、徐行していたからその曲とのスピードが偶然合ったのかはわかりませんが、そのカーブの瞬間の、穏やかな運転の歩調というか波長が、あまりにもぴったりで、私は驚きつつも、幸せな瞬間に包まれました。
楽しかった休日の翌日、午後に控えた仕事に戻るその時の心境に、名残りのある甘美なその曲は、マッチしていました。
坂道を上る時に、歩幅を小さくゆっくり歩くと疲れないと教わった後だったという「“時”の感覚」へのシンクロニシティもあり、時計では計れないカイロスを感じました。
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