2011年11月18日
詰まる所は、音楽のセンスを身につける
演奏にあたり、ソルフェージュ的なことや読譜などの「基礎」の上に身につけるべきは、音楽的な「センス」であると思います。
実際に、曲を弾いている中で、踏み込むべき最も大切な要素です。
また「見えない、音楽の法則(音楽的な弾き方という意味での)」の様なものは、楽譜には記載されていません。
例えば、3度の響かせ方、ユニゾンやオクターヴの響かせ方、高音や低音の響き、呼吸の取り方、メロディーの歌わせ方、エネルギーの用い方、上行形や下行形の音の方向性、頂点の音に向かってどう弾くか…、フレーズの最後をどうするか、反進行の広がりとか、間の感じ方、ハーモニーの味わい、スタッカートや、スラースタッカートの弾き方、半音階を音楽的に弾くには…。そして、どんなイメージを持つか。最後の音の終わらせ方。
強弱に至っても、同じp(弱く)でも「遠くから聴こえてくる様な、弱音」とか、限りなく多様にあるものです。パレットの色彩を増やす様に、引き出しを増やして行く事が大切ですね!
抽象的な言葉の表現や、具体的なやり方、どちらも駆使して、レッスンでは、伝えたいことは沢山あります。
更に、CDなど聴く時も、そういった点や、どういう音楽センスで弾いているのかを、吸収しながら聴くと、良いですね。
(あら、センスの事を書くつもりが、「音楽の法則」の事の方を主に書いてしまいました。。)
あつこ先生、私がいま書いている本は、まさにこの話がテーマなんですよ。仮タイトル「聴く力」なんですけど。こういう音楽的な要素って「ニュアンス」ですよね。
ニュアンスは楽譜に書けないんです。楽譜に書けないってことは耳でうまい人の演奏からニュアンスを感じ取って覚えないといけない。ところが人間の記憶システムにはカテゴリーってものがあって、リズム・メロディ・ハーモニーは記憶できるんだけど、ニュアンスはなかなか記憶できないらしいです。
もちろんある程度はできるんですが、微妙な間とかピッチとかバランスとか音色なんかは毎回完璧に同じには弾けないですよね。
でも、ニュアンス以前の問題で、やるべきことがたくさんあるので、ニュアンスまで手が回るようになるというのは素晴らしいです。
美芽先生!コメントを有難うございます(*^^*)
そうでしたか!
「ニュアンス」ですか!これは、凄く勉強になりました!
やはり、うまい演奏から感じ取るしか、覚える方法はないんですね。
「記憶システムのカテゴリー」のお話しも、目から鱗です。
すると、何度言っても、なかなか次の週には戻ってしまうレッスンの場合も、記憶システムの問題だと思えば、根気強く何度でも言おう…と、腹をくくれます(^^:)
あっ、「バランス」…、そうでした☆音楽が、それらしくなるには、様々なことを覚えなければいけませんね♪
美芽先生の「子どものセンスは夕焼けが作る」のことから、この記事に入ろうと思っていて、繋げ方で迷って触れられず仕舞いでしたが、先生のご著書は、保護者の方々が、レッスン待ち時間に、手に取られ、真剣に読んでいらっしゃいました!
まさに、続編の、更に音楽に特化したものを書かれているのですね!こういったテーマの本は、なかなかないので、とても楽しみです♪♪♪
早く出版されるといいな〜(*^^*)先生の執筆の筆が、すいすい進みます様、念じております!!(頑張って下さい!(^^))
あっ!今日(昨日)購入したムジカノーヴァ12月号に、美芽先生が書かれたセミナーレポートが載っているんですね!
しかも、ミカ先生セミナーと、リーラムジカ・スペシャルセミナー!
これは、ゆっくり拝見せねば(*^^*)
ピアニストはそのニュアンスを記憶する優れた脳を持っているのでしょうね。また、ニュアンスを聞き取る優れた聴覚と聴こうとする貪欲な向上心を持っているのが、エピソードからわかります。
ピリスがすでに幼少時代タッチによるピアノの響きの違いを自ら発見して面白がっていたことやツィメルマンが耳を鍛える為に盲目の優秀な調律師と同じ体験をしたくて、靴底に金属を付けその反響から自身の体と物の距離を感じ取れるようになるまで目隠しをして生活したことなど。
スタートがこれらの天才とは全く違っていたとしても、それぞれのレヴェルで耳を傾けていくことは出来ると思うので、mime先生がおっしゃるように少しは記憶できるとしたら、生徒さんといっしょにがんばりたいですね♪
グリュック先生、コメント有難うございます!♪
そうすると、耳を鍛えることが、やはり大切ですよね!
良い演奏家のリサイタルを生で聴く機会を、多く作る(厳選して)とかして、微妙なニュアンス(すっかり、使ってしまいます(*^^*))を、沢山耳にしていかないと、忘れてしまうならば、尚更、定期的に行かなければな…と思いました。
練習なんて、ただ一人でしていても、偏って来てしまうし…。
ピリスやツィメルマンのエピソード、興味深いですね(^^)
耳も、そんなに鋭敏だと、他の面でも、ニュアンスの違いに敏感でしょうね(*^_^*)
すみません、ニュアンスは記憶できないというのは不正確でした。
楽譜を使うと、ニュアンスを記憶しづらいのです。逆に耳コピーで耳で覚えると、ニュアンスそのままに覚えやすいと思います。
Jポップなんかを耳で覚えた場合と、譜面を見た場合で、歌ってもかなり感じが変わっちゃいますよね。あれと同じことです。
口うつしならぬ手うつし的に、先生の弾いてくれるものを覚える方式だと、たぶん違ってくると思われます!! そうなると読譜にものすごい時間がかかるとか、そういう問題もでてくるのですが、ニュアンスを学ぶための方法としてはアリかと。
グリュック先生、ピリスやツィメルマンのこのエピソード、恥ずかしながら私知りませんでした。出典となる本があれば、ぜひ教えていただけないでしょうか? 本のなかで紹介したいです。あつこ先生、おかげさまで筆が進みそうです!!! ありがとうございます。
そうそう、ニュアンスは楽譜に書けないので、それを学ぶにはレッスンを受けるか、うまい人の演奏を聴くしかないです。
楽譜に書いてないニュアンスを教えてくださるのが本当に良いレッスンだと思います。毎回同じようなことで、だんだんお疲れになるかもしれませんが・・・
私の著書、保護者の方が読んでくださったそうでありがとうございます。レッスン室に置いてくださっているのですね!! なんだか責任重大な気が(爆)
mime先生、はじめまして。
私の人生の中でも最も心を動かされた演奏会、ツィメルマンとピリスのことが、先生の著書に載るなんて、ワクワクしてきました。
今、調べてみましたが、ツィメルマンの出典は、2006年の5月の演奏会のパンプレットで地元の音楽事務所「くらしきコンサート」が発行したものです。「目を閉じて歩くピアニスト」という記事で、執筆者は、梅津時比古さんという毎日新聞社学芸部専門編集委員とあります。よろしければ記事をお送りします。
この演奏会後、すごい衝撃を受けた私は、あつこ先生にメールを送ったら、レッスン後、東京に日帰りで聴きにいらっしゃいましたよね♪
ピリスについては、今、調べ中ですのでお待ちください。
グリュック先生、ありがとうございます!! ご連絡させていただきます!! あつこ先生、この場で素敵な出会いをいただき、情報収集のため場所をお借りさせていただき、大変ありがたかったです!! 御礼申し上げます!!
美芽先生、
グリュック先生、
とても素敵な交流の場になって嬉しく思っております。グリュック先生は、大学時代からの友人なんですよ♪
ニュアンスは、耳でなら伝達(記憶)がまだ可能という事を伺って、安心し励みになります(*^^*)
やはり、指を通して、耳から耳に!耳を鍛えることが大事ですね!
レッスンで、伝えることが、時として同じ事の繰り返しになっても、この大事なことの為にはやむを得ない…そんな心強さを得ました♪
こちらこそ、貴重なお話しに、心から御礼申し上げます!!
あつこ先生、昨日はご連絡ありがとうございます。
何でもないつぶやきが美芽先生の執筆のお役に
立てるなんて・・・
あつこ先生が、センスについてのブログを書かなければ、私もエピソードは思い出さなかったと思いますし、ブログは改めて音楽業界を活性化するものだと実感しました。
素敵な出会いをありがとうございます。♡
ニュアンスは楽譜から離れた方が記憶しやすいということ、音楽教育は楽譜から入ると聴く力が育ちにくいということでしょうか。
だんだん、楽譜を見ながら、聴くことができるように訓練されていくべきなのでしょうし、それでも多くの演奏者が暗譜するのは、楽譜から離れてこそ、本当の音楽になるということでしょう。辻井伸行さんは、全く楽譜を使わずにレパートリーを増やしていますよね。
私は音楽経験を積むと、記憶が蓄積(そのレベルに差があるのでしょう)され、楽譜からニュアンスをイメージすることが少しずつ出来るようになるように思います。それがセンス、ニュアンス、法則のどれに当てはまるのか、多分線引きはできないような・・・こんがらがってきました。(笑)
いいえ〜、ついメールより電話でお伝えしたくなりました♡
「ブログは音楽業界を活性化」ですか!名言ですね(^^)
実際、生の声(ブログとかの)から、収集して、雑誌の特集などは組まれるのでは(私は全然わかりませんが)と思える時もありますよね^^
だんだん苦しくなってきた「暗譜」も、耳に集中する為に不可欠と思えば、乗り切れるのかなと、グリュック先生のコメントで、改めて思いました!
音楽経験を積む事も、「ニュアンス」をイメージする時に、積み重ねられたその先から、必ずその上に更なる経験を積む事になるでしょうから、決してあきらめないで、耳の鍛錬をして行きいたいですね!!
(…と、何故か敬語(笑))