バッハコンクールを聴いて


10日(日)は、東京に行く用があり、折角なので午前中は、日本バッハコンクールの全国大会を聴いて参りました。

よみうり大手町ホールでは、ちょうど小学校3・4年生の部の演奏が行われていました。

バロック舞曲のリズムに乗って、左手のバランスが良く、細やかな装飾音も良く表現されていました。

福島県では予選が行われませんが、近隣ですと仙台や宇都宮で受けることが出来ます。

ピティナの代表取締役 福田成康 様 が、SNSに投稿されていた、審査員の先生方の講評まとめが、大変勉強になりますので、そのまま引用させていただきます。

以下引用、

門前の小僧@日本バッハコンクール

表彰式で8名の審査員講評を聞くことができました。「そうだったんだ」を短くまとめてみました。

・バッハの鍵盤レッスンは、鍵盤のたたき方だけ半年掛けて、次いでインヴェンション→シンフォニア→平均律と進み、最後は「通奏低音」の演奏法で即興を学ばせた。

・ショパン本人は、バッハの作品でピアノの練習をした。

・小学3・4年生など比較的小さな時にバッハ・インヴェンションを学ぶことで耳が開き、左手が弾けるようになるので、あらゆる作曲家の作品を弾く基礎としてバッハはうってつけ。

・オルガンを始めとした西洋音楽では一番下の声部が重要。ピアニストなら左手を育てることは、あらゆる作曲家の作品を弾く基礎としてインヴェンションは有効。

・故 礒山雅先生は、モーツァルトはメロディ、ワーグナーはハーモニー、バッハはリズムの人と称した。

・バッハ自身は現代ピアノを知らないので、唯一の正解な演奏は存在しないので、多くのピアニストの演奏を聴いてみるとよい。

・バッハ作品の原典版にはアーティキュレーションが入っていないので、ピアノの練習では楽譜を読むところに時間を割くべき。正しい知識があれば、自由に弾ける。

・曲の「テーマの重心」を意識して弾けば、強く弾くことなくテーマが浮き出てくる。

・対位法や和声など楽典の知識をベースに作品を言語化すると弾き方の方針が立つ。

引用ここまで。

「音楽の父」バッハの作品は、万人が好む華やかさや、耳に柔らかさなどはなくシンプルですが、決して弾きやすくはありません。

しかし本物の、心に訴求するメロディー、西洋音楽の根幹となる偉大さがあります。

ショパンは、自身や弟子たちにもバッハを学ぶことを勧めています。