知っておきたい選曲のこと

「ショパンのエチュードは、どんなピアニストにとっても相当に難しく、結局は「ある程度以上」にも弾けない。将来ピアニストを目指している成長期の人以外は、苦労多くして得るところが少ない」

数年前の恩師とのメールを読み返していて、試験の選曲のご相談をしていた時の話題です。

では、それより平易なエチュードはというと、今度は「音楽的内容が幼く、20代前半なら感動して弾ける類」と、候補から外れました。

一定期間、練習する価値のある曲選び

この時は、「毎日練習するに耐える深さ」という観点から、結局、エチュードでなくバッハを選んだのですが、

この「深さ」とか「内容」が、年齢的・精神的・習熟度に合うことが、ふだん練習する曲を選ぶ点でも大事だなと思うことがよくあります。

音楽的な内容の深さというのは、その作曲家の性質、書いた時期などが反映されています。

テクニックをつけていく過程の成長期はともかく、

技術的に振り回されてしまうほど難しいものでなく、内容の濃い曲」を選ぶことが、一番、実になる曲の選び方ということになりますね🍀