イェルク・デームス先生、88歳のバースデーコンサート

12月2日、横浜のピアノクリニックヨコヤマさんで、88歳を迎えられたイェルク・デームス先生のバースデーコンサートが開かれました

引越しと引越しの狭間で、南万騎が原までは遠かったですが、1905年製のブリュートナーのジュビリーモデルを弾かれる巨匠の演奏が聴きたくて、出かけて行きました。

お店にギュウギュウ詰めの聴衆の見守るなか、終演後ケーキをほおばるデームス先生

ブリュートナーの真価を聴きたい、という目的もありました。
ウィーン郊外の別荘に、古楽器もたくさん所有されて(通りの名前も「プロフェッサー、イェルク・デームス通り」だそうです。)
その精緻な指で奏でられた、珠玉のショパンの「子守唄」をCDで聴き、この日のプログラムにも入っていましたが、残念な事に、それはバラード4番に差し変わったものの、
前奏曲集や、自作の作品から、「ピアノとはこういう音だ」という、本物の巨匠の音を聴く事が出来て、幸せな感動がありました

奇をてらわない自然な音が立ち昇り、森のなかに入っているような澄んだ空気の漂い。涙が出る以上に、心から腑に落ちる世界が広がりました。

アンコールでは、自作のソナタ「ショパンへの追憶」から、第3楽章「ラブソング」を歌曲に編曲されたものを、お弟子さんの阿久津麻美さんがソプラノで独唱されました
一度聴いたら忘れられない甘美なメロディー、今もいつも頭の中に流れます。

阿久津さんのお声は、エリー・アーメリングのような抜けの良い透き通るソプラノ。

こちらのお店の代表の横山さんは、抜けの良い音のタンノイのスピーカーもお持ちで、デームス先生の音楽のキーワードのなかには、「抜けの良さ、澄んだ声」があるのかなと感じました。

ピアノクリニックヨコヤマさんには、ヨーロッパのメーカーの、アップライトを越える別格のアップライトも沢山展示してあり、ブリュートナーの第2ブランドである「ヘスラー」のコスパの良さ、音色の心地良さは魔法のピアノのようです

小学生でも、買われて行く様子を見たことがあり、幸せなお子さんだと思ったものです

美しい一夜のあとは、

横浜線に乗り継ぎ、延々と八王子まで、、
とうとうギブアップし、仕事帰りの主人に八王子まで来てもらい、甲府に着いたのは夜遅くでした

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Filed under: ピアニスト,リサイタル,音楽 — 11:59 PM
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