没後70年 三木宗策の世界展

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郡山滞在中、郡山市立美術館で12月23日まで開催されている、木彫家・三木宗策氏の展覧会に行って来ました。
神社仏閣に祀られた尊像などが一同に会していました。

「力強さと優しさを併せ持つ」といわれる作風は、仏像から表出される精神的迫力だけでなく、親しみをも感じさせ、織姫と彦星のようなロマンティックな作品では、流れるようなたおやかさで別れの情緒をたたえていました。

高村光雲門下の山本瑞雲氏に師事するため、16歳で郡山から上京。
木彫の修行は非常に厳しく、先生宅に住み込んで他の弟子と一緒に生活し家事雑務をこなしながら、師匠の仕事ぶりを見憶えていくやり方でした。
道具や材料の扱いに慣れる事から始め、いろいろの紋様を平面の板に彫る「割り物」の稽古から、今度は大黒様、恵比寿様というように稽古し、模刻を繰り返して覚えたそうです。(三木多門氏著「三木宗策の木彫」より)

展示室を歩き進むに従って、驚いたのは、こちら「西王母」という作品です。
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ずっとずっと、実家の居間に有った、この「西王母」
4年ぶりの再会に度肝を抜かれました

三木宗策氏は、祖父の姉の御夫君。
この仏像は、曾祖母へ長寿を祈念して贈られた作品です。
中国で、蟠桃は不老長寿を表します。
今でいう、アンチエイジングでしょうか!!?

今では叔父の手元にあるこの作品。震災後、鮮やかな彩色に修復されて、まさかこのような形で再会するとは思わなかったけれど、ちょっと寂しい気持ちで、美術館を後にしました。
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幼い頃、田端の三木家を訪れた際、三木のおじさんはとうに他界していましたが、残されたアトリエから漂う、粛々とした精神的な雰囲気を嗅ぎ取ったものです。

彫像ってすごい!!描くもの(主に仏様)の境地まで、自分が昇っていかなければ、描ききれるものではない…と思った、展覧会でした。

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Filed under: アート,地域の話題 — 12:12 AM
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