「あなたがピアノを続けるべき11の理由」を読んで
「あなたがピアノを続けるべき11の理由」という本が、発売前からかなり話題になっていました。ピアノ指導者、ピアニスト、落語家、哲学者など11名の方々による「続ける理由」がここにあります。[構成・解説は飯田有抄さん、ヤマハミュージックメディア]
幼い頃からのピアノとのかかわりや、「塾通い」「部活動」などで、ピアノを離れようか迷っている方々へのメッセージには、納得出来る深いヒントが得られます。
「はじめに」の部分で、「いざピアノと向き合うと、自分が音楽の世界の入り口に立った様に思えることでしょう。楽器との付き合いを進めていくと、私たちはある時ふと、自分が出会ってしまったピアノや音楽という世界の大きさや深さを実感するのではないでしょうか。(中略)自分にとって何か「手に負えないもの」、目的の見えない旅を続ける様な…」とあり、そこからして惹かれました。(引用長くなりました。)
この、深さと大きさに気付いた頃から、真剣に取り組もうと努力したし、覚悟して、終わりのない旅を探求している自分自身を代弁してくれている様な言葉だったからです。
ドキっとしたのは、黒河好子先生の言葉、「楽しいレッスン、楽しくピアノそれも大切です。しかし近頃は、「楽しい、楽しい」が多すぎる気がしています。」。これは、私も実はとても共感します。
ピアノは、大変な面も多いからこそ、「楽しい」を入れているけれど、本当の楽しみを味わえる様になるまでの道のりは、平坦な道では決してないから。。
更に、「人は簡単に手に入れるものは、簡単に手放してしまうものです。楽しいだけでは続かないのです。苦労して身につけたものは、そう簡単には手放しません。」ここも、人生全般に言える事ですが、ピアノにおいても、これまでの積み重ねを振り返り、改めて感じ入るものがありました。
理由が「人生の段階で違って来る」というのもいいですね。
どんな事でも、「理由」って大事だと思います。言葉にはっきり出てこない事も、無意識を辿らなければ、出て来ない理由もあるでしょう。ただ、理由を間違うと、幸せな結果も得られない、そんな気がしています。
11名の先生方の「理由」は多くの事を示唆して下さいます。
文末で恐縮ですが、とてもわかりやすくご感想を書かれていらっしゃる藤先生と梶原先生のブログ記事をリンクさせて頂きます。
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