モーツァルトは安らぎ

若いころ、作曲家が円熟の極みに達した、「後期」の作品に惹かれていました。

でも今は、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトのソナタにおいて、「初期」の作品を弾きたい気持ちになります。

出発点となる初期から順に辿って、年代を追って彼らに起こった出来事、成熟の過程を想像しながら、弾いていくのも、なんだか楽しいものです。

モーツァルトの曲は、心が安らぎます

手にも負担がかからないですし

2年前に、手を痛めた時から、今ではすっかり治っていますが、手を労るようになりました。

長く弾き続けたいですから手に聞きながら、練習をします。

作曲の中に、「安らぎ」を見いだしたのは、フォーレがそうですね。

作曲をしているときが、本当の自分に戻る時間だったようです。

曲のなかにこそ、自身の真実があったのでしょう。

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フォーレのバルカローレと神谷美恵子さん

全13曲からなる、フォーレの舟歌(バルカローレ)は、36歳から76歳までの40年間に渡って作曲されています。

このところ、車の中で、よく通して聴いていました。

6番くらいまでは、みずみずしい煌めき、グノー=マスネティックなサロン風の名残りもみせつつ、フォーレにしか出せない香気があり、よく聴いたり、弾いてみたりしていました。

でも、晩年の12番とか13番の味わいも、とても胸に沁みます。

装飾性を一切排除した、その清澄さ、朗らかさは、
色や飾りのない世界へ、これから旅立つことを知っているからなのか、
枯淡の平明さ、あたたかみが滲み出ています。

”末期(まつご)の眼”で見ると、いつもの当たり前に在る風景が、どんなにか美しく映ることか、と想像します。

ふと、神谷美恵子さんの日記(角川文庫)を以前読んだ時のことを思い出しました。

本当にお若い頃から立派なことを考えておられて、あれこれ悩まれた考えの経緯を仔細綴られているものだなと読み進めていくと(25歳〜65歳)、晩年の数年は、日付けも間遠になり、内容も具体的なメモのように簡潔になったと記憶しています。

フォーレのその2曲は、どちらも長調ですが、惜別の明るい調べは、なんとも胸に響きます。

晩年の作品は、耳に心地よいだけでない、拮抗する表情もみられます。推し量ることの出来ない、人の「晩年」を想う時間でした。

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おすすめ過去記事集[リサイタル評など]

はじめてこのブログを訪れて下さった方々、また、途中からご覧下さっている方々に向けて、過去の記事をピックアップしたページを作りましたhappy01.gif

私の行ったリサイタルの記事で、心に残るものを挙げました。
diamond.gif「シフのシューベルト」
http://www.perle-piano.net/wp/?p=13245

diamond.gif「ベートーヴェンの昇りつめた高み(シフ リサイタルにて)」
http://www.perle-piano.net/wp/?p=13382

ゲルネのリサイタルから派生した4記事
diamond.gif「マティアス・ゲルネの素晴らしいリサイタル」
http://www.perle-piano.net/wp/?p=3661
diamond.gif「シューマン:歌曲集「女の愛と生涯」をめぐって」

http://www.perle-piano.net/wp/?p=3677

diamond.gif「ピアノ曲から歌曲への移行、そして交響曲へ〜シューマン〜」
http://www.perle-piano.net/wp/?p=3687
diamond.gif「シューマン こどものためのアルバム」
http://www.perle-piano.net/wp/?p=3764

diamond.gif「安川加壽子記念会〜30年の時を越えて蘇る秘蔵映像を観て(聴いて)」
http://www.perle-piano.net/wp/?p=16336

diamond.gifバスティーユのパリオペラ座の「くるみ割り人形」
http://www.perle-piano.net/wp/?p=5565

お時間がありましたらぜひお読み頂けたら幸いです!

ブログ右の「固定ページ」にもupしておきます。

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